事件当日

これからの説明は客観的なことで断言や知人女性を犯人扱いするものではない。疑問点を洗い出したものである。

2015年9月4日午前4時前頃。ホテルに知人女性(以下、女)が悠真くん(以下、子供)を抱っこした状態で入室。なお、入室前に料金支払いの際、女は子供が「邪魔」との理由で地べたに物のように子供を置いた。同様の特異とも言える行動は多々あったとのこと。その行動に対し吉村は「そんなことすんなよ」と一喝。すると「だって仕方ないたい、邪魔なんだけん」と反抗し、悪びれた様子もない。一旦入室後、携帯の充電器を取りに吉村だけすぐに退室し、2~3分後に再び入室。その際部屋に戻ったとき、女は泣いている子供をベッドに放置をしていたため、吉村が抱っこをしてあやした。すぐに泣き止んだことから、※図1の配置で子供を添い寝させトントンと吉村があやしている間に吉村は眠った。充電器を取りに行って戻ってきてから約10分程度の出来事である。部屋は和室で畳の上で眠っていた。吉村の隣で子供が添い寝をしている間に女は机の隣で雑誌を開いていた。

※図1


※図2は吉村の就寝後であり、女の供述によるもので、本来なら枕側に寝るのが一般的であり、しかもこの日に“限って”足元側での就寝。理由は「子供がうるさかったけん、足元に寝せた」と吉村や家族に説明をした。

※図2


女の起床時が※図3です。※図2から女だけ180度回転している。大人がこんなにも寝相が悪くなるものなのだろうか。この場合、仮に女の供述通りならば布団が子供に覆い被さって窒息に至った可能性も拭えない。実際に鑑定書では窒息死の可能性を指摘している。

※図3

 

同日午後12時20分頃に女から「天翔君、起きて」と吉村は起こされた。そして女から子供の異常を知らされ、ベッドで仰向けの状態で口から泡を吹き、硬直している子供を発見した。ホテル滞在時間は約8時間。死亡推定時刻は午前7時から9時とされている。午前7時頃、女の携帯に親からの電話が掛かっている。しかし、公判では着信に気付かなかったと証言をしている。
当時は女を家に送る予定で吉村の家から出発した。しかし、道中で女が吉村の自宅に「化粧品を忘れたけん、家まで戻って」と言い出した。吉村はひどく疲れていたため「もう無理、後で俺が持っていくけん」と拒否をした。その発言から押し問答となり口論へと発展した。その時に車を走らせていたのが当該のホテル近辺だったため、吉村が「とりあえず休憩させて」と女に頼みホテルに休憩時間で入室。しかし、両者とも寝坊をし、先に記載した通り午後12時20分頃に起床した。当局のアナザーストーリーとして、入室前の口論の腹いせで吉村が覚醒剤を子供に投与し、死に至らしめたとしている。これはいささか、根拠に乏し過ぎるのではないかと私は考える。しかも、吉村が可愛がっていた子供にだ。覚醒剤も充電器を取りに行ったときに持ち出したと糾弾された。殺意があるならば最初から持っていてもいいのでは?その方がいささか合理的である。
子供の異常を発見し、ホテルから車で1~2分の場所に救急病院があったため、救急車を呼ぶより早いと吉村は考え、すぐに連れて行こうと真っ当な判断を下したが、女は頑なに「いや、救急車を呼ぶ」と拒否したため、吉村もそれにしぶしぶ従った。そして通報前に女から覚醒剤と注射器の廃棄を「先に出て、これ捨て取って」と依頼され、吉村は受諾しその場から退室した。その後に女が119番と間違え110番に通報した。この通報間違えについては、悪いことをしていなくとも咄嗟のことなのであるから間違えたのだとは思うが、やけに女の不自然さが目立つ。
この一連の流れが吉村の動機、逃走と判断されたこと、女自らの通報を加味され、状況証拠として吉村に大きく不利に働いた。
状況証拠だけで本件が立件、実刑とされたのには甚だ疑問を持つばかりである。